自作自動車(検査対象外軽自動車)の届け出について

  ・前置き

  125t超え〜250t以下の二輪車など(要は、軽二輪登録の車両)
  または、小型特殊自動車で車両をけん引するときに、トレーラ側は検査対象外軽自動車(被牽引車)として登録する必要があります。

  125t以下の二輪の車両(三輪・サイドカー・トライクを除く)でけん引する際は、その車両の「付随車」として取り扱われるため、トレーラー側に登録・届け出は必要ありません。

  私のスーパーカブは、130t(正確には129.1t)にボアアップして、軽二輪登録(原付2種→軽二輪に改造した旨の届け出)を行っております。




  2015年7月、国土交通省管轄の陸運局及び隣接する軽自動車検査協会にて、
  個人で、自作自動車(厳密には、フレームはマネキ製作所さんの制作ですが)の届け出・職権打刻・ナンバープレートの発行の手続きを行い、
  検査対象外軽自動車(被牽引車)として登録することに成功いたしました。

  とはいっても、フレームの作成などの重要部分の作成にはあまり携わっておりませんし、大したことはしておりませんが・・・。


  ※もちろん、法律・車両保安基準を覚えたり、専門用語を学ぶ必要があるのは事実です。陸運局側に丸投げすることは、
  (むこうにいちいち質問して調べてもらっていると、迷惑ですし多大な時間を要するため)できません。
  私は、逆に検査官に保安基準の解釈を説明するくらいの知識で挑みました。

  ※なかなか、前例のない車両のため、陸運局・軽自動車協会・保険会社ともに法律や保安基準を把握し切れていない節があります。
  たとえば、自賠責保険1つ入るにしても、窓口が混乱していました。


  まぁ、そんなことで「コレ」に関する問い合わせが多かったため、ここで時系列で簡単に紹介させていただきます〜!


 1.車両の購入(H27 6/16)

  正直言って、ヤ○オクに出品されていたマネキ製作所さん(以下、マネキさん)の原付牽引用のトレーラーを落札しただけです 汗
  この時、保安部品や電気配線なども用意しました。


 2.陸運局側への事前相談・必要書類の確認 (H27 6/18)

  前例がない(少ない)車両の登録は事前に陸運局に確認しておいた方が良いと聞いたので、電話にて中部運輸局愛知運輸支局に相談。
  予想通り、すぐに返答できないとのご回答をいただく・・・。最終的に愛知運輸局の西三河自動車検査登録所に直接相談するよう勧められました・・・。

  こちらの検査官の方に事情と登録車両の概要を説明して、私の自作した自動車として届け出、職権打刻、登録することになりました。
  また、必要な書類や保安装置などの解釈についても多数、ご回答をいただきました。

  また、すぐに自宅あてに必要書類をFAXをしてくださいました。(検査官の方、その節は大変お世話になりました!!!)

  


 3.トレーラーの組み立て(H27 6/29)
  
  荷物の到着!

  トレーラーはバラバラの状態で届くので、組み立てする必要があります。
  その後、車体の組み立て、保安部品の取り付けを行う・・・。

  
  組み立て中

  
  リア部分の保安装置まで取り付け完了。

  別の日に、配線作業と箱、前部反射器、ブレーキ用のチェーンの取り付け、シリアル番号の貼り付けも行いました。

  
  駐車ブレーキ(チェーン式)

  
  前部反射器と箱w

  
  シリアル番号「001」

  最後に作成である私?のシリアル番号をフレームに添付(自作車両なら必要と陸運局側に言われたためです。)

 4.牽引車の改造(H27 7/12)

  マネキさんのトレーラー代金の中には、牽引装置の作成代金も含まれておりました(今はどうなっているか知りません)。
  そのため、私の場合は予めマネキさん側に使用車両の種類・型式を伝え作成していただきました。
  (この時、別料金でナンバープレートのステーも作成していただきました)

  その後、電装系の改造(カブのリア部分から配線を分配し、小型の防水カプラを付けました。牽引装置をリア部分に組み込み!

  

  
  ようやく、連結して走行可能に!


 5.トレーラーの作成届・検査・職権打刻 (H27 7/13)

  検査対象外軽自動車(軽二輪・被牽引車ともに)書類による届け出だけで(車検がないため)、ナンバーの交付をしてもらえるのですが、
  自作車両のためフレーム番号がなく、そのままでは届け出・ナンバー交付ができません。
  そのため、陸運局の西三河自動車検査登録所に車両を持ち込み、自作車両の届け出・職権打刻をしても必要があります。

  私の場合、事前に相談して書類を送ってもらっていたので、車両と作成or用意した書類を持っていくだけでした。

  

  陸運局に提出した書類

  ・作成車両の3方向からの写真(前面・側面・後面)
  ・印鑑証明(送っていただいた書類は、実印で捺印するように言われたため)
  ・FAXして頂いた書類(左から、誓約書、顛末書(職権打刻が必要になった事由)、車台番号打刻願出書)

    

  ※局によっては、設計図面を出すように言われるとのことですが・・・

  少し待つと、電話で何度か対応してくださった検査官の方が登場〜!
  向こうも事前に話が言っていたので、説明する手間もほとんどなく書類を受け付けてくれました!!!

  そして、検査へ・・・
  と言っても、もともと車検はないので、目視によって走行に支障がないかや保安部品が付いているかなどを簡単にみるだけです。

  いくつか、検査官殿の疑問点を応えて適合していると判断していただいたので無事に職権打刻が完了!

  
  晴れて、鉄の塊は、日本国と国土交通省が認めた「軽自動車」となりました!

  
  最後に軽自動車検査協会の西三河支局長宛てに「怪しい自作車両の届け出を受理し、職権打刻を行ったけど、
  追い返さずにナンバーを渡してあげて頂戴」という旨??の書類をいただきました。

  検査官の方、今までありがとうございました。この場をお借りして、お礼申し上げます。


 6.ナンバープレート交付・自賠責保険の加入 (H27 7/13)

  いただいた書類などを持って、軽自動車検査協会へ

  事前に話はしていたし、陸運局側からも電話で話をして頂いていたハズなんすが・・・、運輸局以上に混乱状態に・・・。
  かなり珍しげに書類を見ていました・・・。

  手続きの際には届け出書類や自賠責の加入書類の車種項目にも

   軽4乗 軽4貨 軽けん引(検査対象) 軽3輪 軽2輪 側車付軽2輪・・・・・・・

  あれっ??? 軽けん引(検査対象外)がない!!!!! 登録できないし、保険にも入れない!!!!
  まさか、サイドカーやオート三輪(軽3輪)よりも存在感がないとは・・・

  となる始末でした。仕方がないので、欄外に手書きで記入しました。これで良いのか・・・
  
  挙句の果てには、自賠責のステッカーってどれを渡せばいいのとか? 「3」ナンバーのプレートって、倉庫にあったやつだよね?
  などとなっておりました。なんか、すいません・・・汗


  軽自動車検査協会に提出した書類

  ・印鑑証明(陸運局に提出したものを取り返して、再利用・・・汗) 住民票でも可
  ・陸運局でいただいた書類
  ・以下、軽二輪の登録と同じなので省略

  各方面に電話して確認して、四苦八苦していましたが、何とか書類を受理していただくことができました。

   
  自賠責は60か月で、4770円。破格です。ちゃんと、届け出済証には「牽引車は、軽二輪又は小型特殊自動車に限る」と記載されています。
  
  
  そして、すべての手続きを完了!!!
  無事にナンバーが交付されました!!!

  


  いちよう、高速道路でも走れますw

   


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